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九州場所後雑感(1)~豊真将その1~

今場所は東の3枚目で勝負。
新三役めざし、9月場所から一枚下げた番付で
引き続き奮闘した豊真将でありましたが、結果は7勝8敗。
悲願の新三役は今場所も叶わなかった。

まずは序盤の3日間。

初日  ● 鶴竜  つきだし
二日目 ○ 栃煌山 おしだし
三日目 ○ 豪風  よりきり

初日こそ同じ一門で手の内も知り尽くす鶴竜に不覚をとったものの、
二日目は注目の大関候補を破り、三日目もうるさい相手を組みとめて勝利。
まずは幸先のいいスタート。
そしてここからが素晴らしい。

四日目 ○ 琴欧州 すくいなげ
五日目 ○ 把瑠都 よりたおし

9月場所は関脇以下に7勝3敗の星を収めながら、5人の横綱大関陣には全敗。
結果負け越し一つの口惜しい星取りに終わっています。
この11月場所では横綱白鵬は別格としても、
大関陣から何とか白星をもぎ取ることが課題でありました。

四日目の琴欧州戦。
先場所は相手を土俵際まで追い込みながら、
ふところ深い相手の引き技に敗れ去っています。
この日も同じ様な展開になりましたが、今回は決して前に落ちない。
苦し紛れに出した大関の上手投げをすくい投げで返し、見事勝利。

そして五日目。
豊真将今場所白眉の一番となったのが、この把瑠都戦でありましょう。
時間一杯、何と豊真将が、仕切り線のはるか後方に構えます。
いつもひたすら己の相撲を愚直なまでに取ろうとする豊真将が、
突如不可解な作戦をしかけてきた。
把瑠都は完全に面食らい、巨体の立ち合いも踏み込みが甘くなります。
しかしさすがに大関。得意の右上手をがっちり取る。
こりゃいけない、もう駄目かな、と思って見ていると、
豊真将は真正面から両差しで回しを引いた。
しかも両手の位置は結び目近くかなり深いところ。
198センチ188キロの把瑠都にそんな取り方をしては、
いい加減抱えられて振りまわされるのがオチでしょう。
なにしてる、自殺行為だと見るほうは嘆いていたら、
何と豊真将、把瑠都の巨体を無謀にもまともに吊りに出た。
ふわっと浮く大関の体。
まさかこんな大胆に仕掛けてくるとは夢にも思っていなかったであろう把瑠都。
慌てて上手から右に振りますが、
豊真将は両まわしを死んでも放さず、体を預けて寄り倒し。

豊真将会心の一番。
奇妙な仕切りで相手の動揺を誘い立ち合いを我が物とし、
上手をとってこれで十分と油断した相手にまさかの吊りで襲い掛かり、
巨漢大関を我が身もろとも見事土俵下に転落せしめた。

いつもの生真面目に自分のスタイルを貫くことにしか
関心がないかのような相撲振りから一転。
この日の豊真将は徹底的に仕掛けていく勝負師でありました。

殻を打ち破ったような相撲振りを見て私が思い出したのは、
場所前に出ていた雑誌のインタビュー。
三役の壁にはねかえされている現状に関し、
自分の相撲内容についてこんな思いを吐露している。

「誰でも自分の相撲を取ろうとしているわけだけど、
そればかり考えてしまって悩んでしまうのです。
変化しろとかではないのだけど、まともすぎるかなとか。
相手がいることですから、いつもいい形になれるわけでもないし。
自分十分になる前の段階の取り方について、考えなければいけないと思っています」

(大相撲中継2010年11月号『インタビュー新・素顔総見 豊真将紀行』より)

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この思いが大舞台で花開いたのが、まさに把瑠都戦だったでしょう。
かくして豊真将二大関を撃破。
これはいける、生れ変った豊真将は三役確実、
来場所から大関挑戦だと気の早い私はテレビの前で踊りあがって喜んでいたのですが…

ちょっと長くなるので続きは次回。




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九州場所後雑感(2)~豊真将その2~

序盤の五日間を
二大関への殊勲の星を含む4勝1敗の好成績で終えた豊真将。

前述したように、
9月場所では5人の横綱大関陣に全敗、
関脇以下に7勝3敗の星取りでトータル7勝8敗。

ならば今場所は
4人の横綱大関陣(日馬富士が序盤で休場)のうち2人を既に倒した訳で、
残る2人に負けたとしても他の関脇以下との対戦で先場所と同率の勝ち星を収めれば、
まあ9勝6敗、うまくすれば二ケタ勝利も夢ではないと素人の私は踏んだわけです。
わくわくしながら中盤戦に突入。

六日目 ● 白鵬   はたきこみ
七日目 ○ 嘉風   よりたおし
八日目 ● 魁皇   こてなげ
九日目 ○ 稀勢の里 うわてなげ

上出来の戦いぶりでした。
六日目、八日目の横綱大関戦はまあ仕方がない。この辺りは計算済み。
一方でホープ同士の対決となった七日目、九日目はしっかりと勝利。
特に九日目。
相手は過去対戦成績3勝3敗と五分の稀勢の里。
寄りたててくるところ、右に変わって上手をとって逆転勝ち。
「白鵬の止め男」となって意気あがる稀勢の里をあしらうかのような相撲で、
好調さを印象付けます。

これで6勝3敗。
残る6日間は全て小結以下との対戦であり、
9勝は固い、新三役も固い、と思われたのですが…
ここから悪夢のような日々が続く。

十日目  ● 琴奨菊 おしだし
十一日目 ● 徳瀬川 おしたおし
十二日目 ● 栃ノ心 したてなげ
十三日目 ● 若の里 つきおとし

なんと終盤に来て四連敗。
上々の星取りにナーバスになったのか、あるいは慢心したか、はたまた体調を崩したのか。
コメントも見聞きできるものがなかったので真相は不明ですが、
いったいどうしちゃったのよ、という毎日。

特に十日目、十一日目は立ち合いの圧力で相手に劣り、防戦一方の相撲。
何やら気の抜けたようで、見る側としてはしっかりしろよと言いたくなってしまう。
本人もそんな思いであったか、十二日目の栃ノ心戦は気合の入ったよい立ち合い。
右四つの体勢から、上手を取られては怖い相手にこれを決して許さず。
先に両まわしを引いて寄りたてる力強い取り口。
これは行けるかな、と思って見ていたら栃ノ心、体を開いて右から下手投げを打ってきた。
豊真将も左からの上手投げで応戦しますが、投げの打ち合いに破れ逆転負け。

上手と下手の投げの打ち合いなら通常上手投げの方が有利なのですが、
このとき豊真将は右手で取っていた下手もがっちり引いたままだったので、
体の開きが下手一本の栃ノ心より不十分で、ひっくり返されてしまいました。

相撲カンのいい力士ならこの下手を放すとか、
あるいはいっそ両まわしとも放して横に食いついたりするのですが、
残念ながらそれが出来なかった。

十三日目、若の里戦。
張り差しに出足を止められ、相手得意の左四つを許すと、
まわしこそ取らせなかったものの一方的に出られ、
土俵際粘るが右から突き落としを喰らう。

若の里が右から張ってくるのは分かりきったことなので、
もう少し立ち合い距離を置いていなすなど、
どうにかならないものか、といった印象。
相手に真っ向勝負を見切られているような雰囲気もありました。

これでとうとう6勝7敗。後がなくなってしまった豊真将。
しかもこの日を終えた段階で、他の力士の星勘定から、
この先連勝して一つ勝ち越しても来場所の三役昇進は難しくなってしまった。

それでも勝ち越せば筆頭には上がれそうな状況で、
来場所の三役再挑戦を思えばやはり残り二日連勝したいところ。
しかし

十四日目 ○ 阿覧  おしだし
千秋楽  ● 安美錦 ひきおとし 

十四日目は阿覧のモロ手突きをうまくあてがい、中に入って押し出し。
五分の星で迎えた千秋楽。相手はクセ者安美錦。
向うも同じく7勝7敗で、勝ったほうが来場所筆頭、という対戦。

立ち合い安美錦右を差すが、豊真将これをおっつけて一気に前へ出る。
安美錦は左足を引いた半身のままズルズル後退し、
俵に足がかかったところでサッと右にかわりおっつけられていた腕を引っこ抜く。
豊真将はあえなくバッタリ。

素人目ですが、安美錦の中には
立ち合い自分が右を差せば豊真将はおっつけて喜んで出てくる、という
シナリオがあったように思います。
右の差し加減、下半身の構え、変わるタイミング、
ベテランの老獪さに完全にやられた相撲でした。

かくして今場所は2大関を倒しながらトータル7勝8敗で負け越し。
新三役の夢はまたも潰えました。

もっとも救いとなった点も幾つか。

まずは負け越しも一つに留まったため来場所の番付はそう落ちないだろう、ということ。
今場所東の3枚目ですから初場所は恐らく西の3枚目、あるいは東の4枚目。
上位のライバルを潰していけば、まだ三役昇進の可能な位置です。

9月場所は東2枚目で7勝8敗、
11月は東3枚目でやはり7勝8敗、
1月は西3枚目くらいで果たして
…と少しずつ番付を下げながらも一応上位には定着しているという、
何とも煮え切らない場所が続きますが、もうホントに頑張って欲しい。

そしてもう一つ、見ていて光明と思われたのが把瑠都戦。
いつも正攻法であまり仕掛けめいた事をしない豊真将が見せた、
仕切り線から距離を置いての立ち合い、驚きの吊り寄り。
大関戦だから思い切ってチャレンジできた点もあるのでしょうが、
こうした相手に合わせた柔軟な対応で相撲に幅が出てくれば、
まだ上も望めるはずです。

来年こそは三役昇進を、是非!





それにしても豊真将という力士はどうしてこう応援したくなるのやら。

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貴乃花先生が夢を語る

大相撲の貴乃花親方、子どもたちを前に身ぶり手ぶりを交え「夢」について熱く語る(FNNニュース)

大相撲の元横綱・貴乃花親方(38)が教壇に立ち、子どもたちを前に身ぶり手ぶりを交え、「夢」について熱く語った。
貴乃花親方は今回、日本サッカー協会が行う「こころのプロジェクト」に自ら参加を希望した。
先生は、さまざまな分野から選ばれるが、相撲界からは初となる。
貴乃花先生がまず、子どもたちに伝えたことは、相撲の基礎となる「しこ」だった。
貴乃花先生と子どもたちが一緒に練習をスタート。
貴乃花先生の美しいしこをまねて、子どもたちも足を上げるが、なかなか難しい様子だった。
そして、貴乃花先生の見事なまた割りに、子どもたちからは驚きの声が上がった。
次は、ネクタイを締め、教壇に立った貴乃花先生が、夢について語った。
貴乃花先生は「夢が目標に変わったら、夢になるから。夢は夢のままじゃなくて、夢を大きく置いといたら、目標の道をずっと行く」と語った。
さらに、自身の相撲道を語りだすとヒートアップ。
貴乃花先生は「横綱になりたいってのがあったら、挫折とかなくて、苦しい、つらい、辞めたいも一切なくて、決めた! ってのがあるから、そこに向かうことだけ思っていた。なるまでやったら、なれんだろうって思ってやっていた」と語った。
授業を聞いた子どもは「貴乃花先生から『あきらめない』って言われて、野球、レギュラーじゃないけど、練習頑張ってあきらめずにやりたいです」と話した。


「なるまでやったら、なれんだろう」
いいなあ、このシンプルな人生訓。
いろいろケチのつけようはあるけど、「貴乃花先生が」言ってるって所に価値がある。

それにしても先生のイキイキとした表情。
本場所中、審判席でのとってつけたような態度や
マスコミに追っかけられているときの妙に慇懃な物腰とは段違いにイイ。

普段のメディアでもこんな調子でやってくれればいいのだけれど。
将来理事長になっても今みたいな調子では見ていてツライ。




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期待過剰だったか栃煌山

九月場所、新関脇で11勝を上げた栃煌山。
今場所は大関昇進のめやすとされる「三役三場所三十三勝」の二場所目にあたり、
好成績をあげて一月場所に勝負をかけることを期待されていた。
場所前は、連勝を続ける白鵬に次ぐ、今場所の主役になるはずであった。

しかしながら終ってみれば7勝8敗。
大関取りは出直し、という結果に。

序盤こそ平幕相手に4勝1敗とまずまずの星で進めたものの、
六日目の稀勢の里戦から横綱大関を含む相手にどしどしと連敗街道をひた走った。

十日目魁皇相手に6敗となって二桁勝利が消え大関取りが消滅、
十二日目白鵬に破れ8敗と負け越し決定、
それでようやく開き直ったか以後3連勝。
なんとか来場所の西小結、三役の座だけはかろうじてキープした、というのが今場所であった。

そもそも序盤からあまり立ち合いがあまりよくなく、
胸からペチャっと当るような印象があった。
まあそれでも段々良くなっていくのかな、と思って見ていたのだが、
日に日にコチコチになっていく様子で、
当りがよくてもその後の相手の動きについていけなくなるなど、
精神面での堅さも今場所は目立っていた。

周囲から大関取りを期待され、
当人からも「狙っていかなくては」という発言が場所前は聞えていた。
それだけに連敗中は当人も空回りしていたのだろう。
十日目、魁皇に敗れて大関挑戦の芽が消えたときの記事。

出足鈍った栃煌山=大関足固め遠のく(時事)

栃煌山は6敗目を重く受け止めた。2けた白星の可能性が消滅しただけでなく、魁皇のはたきに簡単に前に落ちた内容も悪過ぎる。支度部屋ではぼうぜん自失で、「駄目ですね」と何度もうわ言のようにつぶやいた。6日目から5連敗。この日も気ばかりが焦り、立ち合いで一度つっかけた。2度目は当たったが足が出ない。魁皇も「そんなに突っ込んできた感じではなかった」と言うほど。
 
大関昇進の足固めとして、10勝以上を目指した今場所だが、先場所関脇で11勝した出足は、すっかり影を潜めてしまった。4日目の稀勢の里と同様、「大関候補」が38歳のベテラン大関の壁を崩せない。この日の栃煌山の黒星は、現状の象徴でもあった。
 
師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「気持ちも含めてまだ弱かったということ。でも勝ち越さないとゼロになってしまう」と奮起を求める。タオルで顔を覆いながら「またあしたから頑張らないと駄目ですね」と声を絞り出した栃煌山。落ち込んでいるときではない。(2010/11/23-20:44)


ちょっとメディアやファンの期待が大きすぎたのかなあ、とも思われる記事。
まあ私も「難波の春に新大関だ」と浮かれていたその一人なのだけれど。

メンタル面でも技術面でも、経験値の少なさを露呈してしまった今場所。
しかし三役経験も今場所でまだ通算4場所にすぎなかったわけで、これから、である。


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稀勢の里にだまされてはいけない

今更ながら、白鵬の連勝ストップについて。

今場所の二日目、稀勢の里が白鵬を破った瞬間、
私は正直言ってがっかりした。
連勝が止まったことにがっかりしたのではない。
止めたのが稀勢の里だったことにがっかりしたのである。

こちらの思いでどうにかなるものでないが、できることなら安美錦に破ってほしかったのだ。
幕内随一のクセ者といわれ、若いころからテクニシャンとしてならした安美錦。
しかし32歳となった現在、膝の具合は決していいように見えない。
一時は大関候補の声も上がりかけたが、もはやそれを望むのは難しいだろう。
であるならせめて、双葉山に対する安芸の海、大鵬に対する戸田、千代の富士に対する大乃国のように、
あの大記録の止め男、として歴史に名を刻んでほしかったのだ。

その栄誉を稀勢の里ごときに奪われてしまった。
私は残念でならない。

別に稀勢の里が嫌いなわけではない。
しかし6年前の入幕以来、散々相撲ファンの期待を集めておきながら
ことごとく裏切り続けたこの人。

平幕では大勝ちするから大関も近いかと思わせておいて、
いざ三役にあがればハチナナ、クンロクがやっとの星。
いつまで経っても腰高で、脇も甘くて右からの攻めも今一つなまま。

もう稀勢の里は駄目だ、諦めた、
まあ三十すぎて大関に上がる人だっているしな、
当分期待しないでおこう、
そう見るものに思わせておいて、とつぜん今回の快挙である。

何を考えているのか分からない。

テレビの解説者は、白鵬戦をきっかけに稀勢の里の相撲が変わってきたという。
しかし私にはどこが変わってきたのかさっぱり分からなかった。
ファンもここから大関取りのスタートと期待しているとメディアは伝えるが、
ほんとにみんなそんなこと期待しているのだろうか。

朝青龍が7連覇の後、ちょっと調子を落していた時分、
稀勢の里が3度目の対戦、真っ向勝負で初めて破ったことがあった。
期待もあいまって、これで稀勢の里がのし上がっていく、覇者交代かと思われたものだった。

(↓の動画中、一番最初の取り組み)


しかし交代したのは白鵬であった。

今回の盛り上がりはその当時を連想させる。
稀勢の里にだまされてはいけないのだ。







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プロフィール

うぃぬっ

Author:うぃぬっ
相撲の好きな犬。新潟県在住。近眼。千代の富士の時代に相撲を見始め、若貴時代はヒネくれていたのであまり見ず、朝青龍のときにまた見始めて現在に至る。

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