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九州場所まとめ・その2


九州場所まとめ、の続き。


白鵬について。

序盤は気合いが入りすぎたり、栃煌山に攻め込まれたり。
こりゃ今場所危ないかな、と見ていたら六日目の高安戦で不覚の1敗。
しかしその後は立て直し、1差で全勝の鶴竜をじっと追い続け、
終盤に入れば鶴竜の側が自滅。
14勝1敗で大鵬の記録にならぶ32回目の優勝を遂げる。

まあ御立派、ではあったのだが、
優勝インタビューは相変わらず全開の白鵬節。
「15年前に62キロの少年がここまで来るとは…」
自分で言うかねえ、そういうの。



日本人には謙譲の美徳というものがあってだね、とでも言いたくなったが、
モンゴルから来たんだから仕方ないよね、という思いからだろうか、
ネットでもメディアでもこの辺りに文句を付けている人はいないようだった。
私が硬すぎるのかなあ。

大久保利通や明治天皇をペラペラと讃えるより、
こういうところを直してもらったほうが私は彼を好きになれるのだが。
(まあ私の好き嫌いなんて白鵬にとってはどうでもいい事なのだが(笑))

あと最近の白鵬のお行儀の悪さについて。
懸賞の取り方やダメ押しなどなどよく言われる。
イカンよなあとは私も思うけれど、
それだけ白鵬も地力が落ちて、余裕がなくなって来た印象も強い。
そういう彼をニヤニヤしながら見るというのも、
下種な相撲好きとして楽しみだったりもする。

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栃乃若の引退を惜しむ




あまりにも突然の引退劇。
確かにここ数年は停滞していたが、まだ26歳。
197センチ181キロの恵まれた体格、深いフトコロ、抜群の柔軟性。
これから取り口を変えていけば、三役大関も夢じゃないと私は見ていたのだが。

記者会見の様子をニッカンの記事から。

栃乃若7年の力士人生に幕「限界超えてた」ニッカン

前頭栃乃若(26=春日野)が16日、引退会見を行った。日本相撲協会には15日に引退届を提出していた。

はかま姿で登場した栃乃若は「ギリギリまで悩みましたが、応援してくれる皆様の期待に応えられなかった。この歳でふがいない相撲を見せた自分に対して、これからも頑張ろうという気力を保つことができなくなった。突発的に見えるかもしれませんが、今までのふがいなさは、すでに限界を超えていました」と理由を説明した。約2年前から引退を考え始め、両親にも相談したという。後悔はないかと問われると、少しだけ間を置いて「はい」と力強く返した。



2年前、というのは平成24年
前年の新入幕から順調に番付を上げ、3月場所で西の筆頭にまで躍進。
ここで5勝10敗と振るわず、肘のケガなどもあってその後も3場所連続で負け越し。
十両7枚目まで落ちた11月場所で、13勝2敗と一気に持ち直した年である。

高校時代には4つものタイトルを獲得し、鳴り物入りで角界にはいった栃乃若。
初めて幕内の上位を経験して、現実を突きつけられたのだろう。

気になるのは「ふがいない」という本人の言い方で。
コトバの裏には「もっと出来るはずなのに」という思いが見え隠れする。
周囲から大器大器と囃される中、
自分をはかる物差しがどんどん上の方に行ってしまった。

オレそんなもんじゃねえよう、と開き直り、
平幕や十両でもいいから長く勤めて稼いでやれ、というほどの
図々しさはこの人には無かった。

横綱に大関にという周りの期待に応えられない(と本人が思う)以上、
相撲を続けていくことは栃乃若にとって無意味だったのだろう。

記事の続き。

冬巡業から帰った翌日に話を聞いたという師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「青天のへきれきというか…びっくりした」と驚きを隠せなかった。中学の頃から勧誘を続け、入門させた逸材。「部屋を選んでくれたときは、踊り出したいぐらいの気持ちだった。部屋だけでなく、角界を代表する力士にしなければと、これはふんどしを引き締めてやらんといかんなと思っていた」と当時の胸中を明かした。

一方で、その期待のあまり、師弟関係にズレが生じた。変則的な相撲を取る栃乃若に対し、春日野親方は「うちの部屋は押しが基本。角界を代表する力士に、跳んだり跳ねたりさせたくなかった」と、基本からたたき込んだ。それが仇となった。「後から聞いた話だが、好きなように相撲を取らせてほしかったと言っていた。いろんな疑問、苦労が彼の中にはあった。それに気づいてあげられなかった私がふがいない。今でも反省している」と話した。



入門したころは、肩越しに上手を取って差しに行くというのが本人のスタイルだったようだ
それでは上が望めないというので、親方がオーソドックスな相撲に矯正させたらしい。
栃乃若というと、長い両腕をクネクネとねじ込んで双差しとなり、前へ出るのがおなじみのスタイルであった。
あれが矯正の結果だったのだろうが、体の柔らかさを無駄に使っている気がして、
見ていてそれこそ「ふがいない」ものだった。

大男揃いの力士のなかでも、並外れた上背とリーチを天から授かったこの人。
双差しなどに拘らず、上手からガバッと捕まえてしまえばいいのに。
それが衆目の一致するところで、テレビの解説でも散々言われていた。
しかし元々本人はそういう相撲を取っていた訳で。
さりとて親方と衝突してでも自分の取りたい相撲を取るほどの根性はなかった。

それでも中継のなかで、低迷する栃乃若の取組のおり、
「今栃乃若は上手からの相撲を模索しています…」といった話は、
レポーターやアナウンサーから何場所かおきに聞かれたように思う。
おおそうか、これは期待できる、と私はその都度感じたのだが、
結局本場所の土俵では毎回双差しねらい。
モデルチェンジした栃乃若の姿はついぞ拝めなかった。

どういうことだったのかな、と今にして思うが、
たとえば稽古場で少しやってみたけど、あまりうまく行かず、
親方にさっさと戻された…といったところだったかも知れない。
あるいは厳しい親方の目を気にするあまり、
心優しい栃乃若が進んで従来の形に戻したのか。
部外者の勝手な推測にすぎないが、
師匠と弟子との相性が悪かったのだろう。

たとえば高砂部屋や東関部屋は放任主義的とよく聞く。
こうした部屋でノビノビやっていれば、
栃乃若の相撲人生も少しは違ったものになっていたのではないか。

会見翌日の協会ツイート。


自分の取りたい相撲があったなら、
師匠と話し合ってもう一度それで思い切ってやってみたら良かったろうに。

しかし2年のあいだ、自分一人で様々なものをしょい込んで、
勝手に自らを追い込んでいたのかも知れない。

そう考えると、結局勝負師向きの人ではなかったのだろう。

とはいえ…切ないなあ。
結局この人は誰のために相撲を取っていたんだろう。


相撲とメタル


ネット界隈で最近話題の映像。



相撲好きが見ると、よくこんなにお調子者ばかり揃えたなあと感心するメンツ(笑)
臥牙丸の「叩きゃいいんだろ」と言わんばかりのドラムが楽しい。

何の宣伝なのか初めさっぱり分からなかったが、
スマホと連携して歩数や消費カロリーを教えてくれる、
「ムーブバンド」なる商品のものらしい。

相撲とメタル、という意外な組み合わせで評判をとっているようだ。
でも両者は結構親和性が高い。

80年代に十代を過ごした私は、
その世代に結構いるようなメタル好きの少年だった。

当時デーモン小暮閣下のオールナイト・ニッポンなどもよく聞いていたが、
放送中に閣下が

「相撲とヘビーメタルってねえ、正反対に見えて実は合うんだよ。
相撲中継の時に音を消して、メタルをガンガンかけてごらん。
これが実にマッチするんだ」

みたいな話をしてくれたので、実際やったことがある。
当時好きだったイギリスのバンド、Iron MaidenをAIWAのラジカセでかけながら、
千代の富士や若嶋津の相撲を見てみた。
力士の迫力がギターやベースのリフによって増幅され、異様に楽しい。
しばらくハマって遊んでいた。

NHKの中継は毎場所千秋楽の最後を、
ダイジェスト映像で締めるのが恒例となっている。



バックに流れるのはフュージョン系とでもいえばいいのだろうか。
激しくかつ優美な雰囲気で、まあこれはこれで悪くない。

けど、たまにメタルでやっても面白いのに。
ちょっといたずらしてみた。



…やっぱり合うなあ。でもNHKじゃだめだね(笑)

豊真将が堀切の後塵を拝す初場所番付


来年初場所の番付が発表された。

【初場所】白鵬、6場所連続東の横綱(報知

日本相撲協会は24日、大相撲初場所(来年1月11日初日・両国国技館)の新番付を発表し、新三役や新入幕はいなかった。大鵬を抜いて単独史上最多となる33度目の優勝を目指す横綱・白鵬が6場所連続で東の正位に座った。残りの2横綱は西に鶴竜、東に日馬富士。大関陣は稀勢の里が東で、ともにかど番の琴奨菊と豪栄道が西となった。

東関脇は碧山で、大関昇進の足掛かりを築きたい逸ノ城は2場所連続で西関脇を務める。先場所2横綱1大関撃破の高安は8場所ぶりに小結へ返り咲き、東に就いた。西小結・栃煌山は3場所ぶりの三役。先場所10勝の人気者、遠藤は横綱、大関と総当たりが確実な東前頭3枚目に上がった。

18場所ぶりに再入幕の土佐豊は左脚負傷で西三段目84枚目まで落ちてからのカムバックで、戦後1位の最低地位からの復帰を果たした。時天空、佐田の富士、鏡桜が2場所ぶりに再入幕した。

18歳5か月20日の阿武咲は昭和以降10番目に若い新十両となった。再十両は明瀬山と舛ノ山。



カド番の大関2人、琴奨菊と豪栄道。

まあ琴奨菊はこれで4回目ということで、経験は十分(といっていいのか)。意外にあっさりクリアするかも知れない(←適当)。

何より心配なのは初カド番の豪栄道。昇進2場所目で5勝10敗と大負けした先場所は、格下相手に勝ち急いで自滅する相撲が目立った。大関の地位からくる重圧を、まともに受けていた様子。そこに負け越せば陥落というプレッシャーも加わったとき、果たしてどこまでやれるのか。ちょっと気がかりだ。


平幕上位がちょっと面白い。

栃ノ心がとうとう西の筆頭まで番付を戻した。速攻相撲にモデルチェンジしたこの人が、久々の上位でどこまで暴れるか。このところ進境著しい、東の筆頭宝富士、二枚目の照ノ富士の伊勢ケ浜勢も楽しみだ。

このあたりが前半戦でカド番大関を食うくらい番狂わせが進むと、大関陥落も相まって、来場所以降三役まわりがカオスになりそうな予感もある。まあ抜け出すのはどのみち逸ノ城なのだろうが。

先場所西の8枚目で10勝5敗と気を吐いた遠藤は、東の3枚目。引用記事にもある通り、横綱大関と総当たりする地位ではあるが、未だ上位に勝つイメージが湧かない。体がまだ小さいのが難点で、太りすぎの逸ノ城が肉を10キロくらい分けてあげれば、お互い丁度いいのだろうに。


先場所途中休場を挟んで4勝6敗5休に終えた大砂嵐は、西5枚目から東の13枚目にランクダウン。十日目から再出場して、両膝がロクに曲がらない中4つの白星を挙げたのは立派だった。下半身の固さはかねがね問題視されてきたが、ここに来て一気に顕在化したようで、状態が心配だ。


豊真将は7月場所の膝の大怪我による途中休場から、2場所連続の全休。今回は東幕下7枚目。弟弟子で注目株の堀切(西幕下2枚目)より下になってしまった。

メディアから動静は全く伝わって来ない。ケガの具合も定かではないが、相撲を続けると決めた以上、復活を祈りたい。というか、出られるのだろうか。

いろいろ試したい逸ノ城

逸ノ城 出稽古で遠藤と10番「いろいろ試す」左四つ克服挑戦(スポニチ)

怪物・逸ノ城が相撲の幅を広げる稽古を開始した。27日、埼玉県内の追手風部屋に出稽古した逸ノ城は和製ホープの遠藤と10番で4勝6敗。得意の右四つではなく、立ち合いから体をぶつけるようにして右上手を狙うなど、苦手の左四つにも挑戦した。

「両方取れるように。左上手を取れたらいいが、取る前に相手の形になったら厳しい。どちらかの上手が取れたら」と初場所(来年1月11日初日、両国国技館)へ向けてさまざまな状況を想定。「時間もあるし、いろいろ試していきたい」とやる気を見せた。

稽古終盤では動きが鈍くなって4連敗。体重は直近の計測で202キロとあって、稽古と食事制限で195キロへ減量中だ。「痩せないと駄目。しんどいし動きが悪くなる」。相撲の幅を広げながら、ダイエットで体の切れをつけていく。


あんまりあれこれ手を付けるより、右四つの型を磨いたほうがいいような気もするのだが。
左上手が浅く取れるようになれば怖い者なしだろうに。

まあ右でも左でも上手が取れれば何とかなる、というのが当人の感覚なのだろうか。
下位には通じるかも知れないが、上位には厳しいのでは。

しかし左四つの上位となると、稀勢の里か…
来場所案外ガップリになって寄り切ったりして。
プロフィール

うぃぬっ

Author:うぃぬっ
相撲の好きな犬。新潟県在住。近眼。千代の富士の時代に相撲を見始め、若貴時代はヒネくれていたのであまり見ず、朝青龍のときにまた見始めて現在に至る。

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