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琴奨菊の不人気を再考

本日のテレビ中継、解説は元北勝力の谷川親方。
引退後まもない人ですが、現役時代のイメージと違い、実に能弁。
話の中身も力士のメンタル面から筋力トレーニングまで多岐にわたり、非常に面白かった。

しかし一番感銘を受けたのは次のコメント。
代名詞ともなっていたポーカーフェイスの真意について聞かれて。

「表情は変えないようにしてましたね。笑ったら弱みをみせちゃうような気がして」

何を考えているかさっぱり分からないあの顔つきは、
どうやら意識的なものであったようです。

二ケタ勝った翌場所に今度は二ケタ負けるような度のつくツラ相撲で、
しかも岩石のように表情ひとつ変えないあの態度。
私は正直、変人のようなイメージを抱いていたのですが、
今日の放送で個人的な谷川親方への好感度はかなり上がってしまいました。
研究熱心な姿勢から生まれた、次から次と披露される相撲に対する知恵と工夫。
変人などという見方は大間違いで、実はこれほどの知性の持主だった。
しかもそれを全て勝負師としての覚悟から、
顔を能面のように装って覆い隠し、現役を続けてきた。
そのギャップと思いに、すっかりやられてしまったわけです。

そこでふと思ったのが、琴奨菊のこと。
いよいよ大関取りだというのに、
どうしてこの人はこんなに人気がないのかと昨日のエントリーで疑問を書きました。
どうもあの、勝った相撲のあとの花道奥での例のスマイルが理由の一端ではないかと
北勝力の話を聞きながら感じたのです。

日本人も感情表現が豊かになってきた、とはよくいわれます。
しかし思いの丈をグッとこらえるのを美徳とする意識も、いまだ根強い。
国技(という呼び名も近頃辛いのですが)である
大相撲の力士にファンが求めるイメージも、結局その延長線上にあるはずです。
だから、たとえ勝っても力士は決して喜びを態度にあらわしてはならない。
少なくともお客の見ている花道までは。
そしてお客はいなくなるが、テレビカメラがあって全国にさらけだされる花道の奥でも、
できればそうした振る舞いは控えるよう指導されることが多いようです。

ところが毎日毎日、勝てばニコニコ顔で引き上げてくる力士がいる。
それが琴奨菊。
朗らかに感じることはあっても、上にたつ力士としては物足りない印象を与える。
昇進ムードが今ひとつ盛り上がらないのは、このあたりに原因があるのではないでしょうか。

逆に人気力士である稀勢の里や豊真将を考えるとよく分かります。
もし彼らが琴奨菊のように、勝った相撲のあとにニコニコしながら花道奥を引き上げてきたら、
それが日々の中継で全国に流れていたら、今ほどお客の声援を得てはいないはずです。

勝とうが負けようが、
薬でも飲まされた子供のようにムスッとしている稀勢の里。
あるいは負けっぱなしのときなど泣きたい思いだろうに、
ぐっと唇をかみ締めて土俵を去る豊真将。
彼らの人気は、たとえ古臭いとしても、
やはり抑制の美学を守っているからこそでしょう。

しかし北勝力は抑制していても人気がなかったじゃないか、
2ちゃんねるじゃフニスとか言われてるじゃないか(笑)、
そういう人もいるかもしれない。
それは恐らく抑制の度合いによるものでしょう。
あそこまで無表情では、土俵の上の姿しか見ていないものには
逆に抑えているかどうかも分からない。
そもそも何にも感じ考えていないようにすら映る。
(それが大間違いだったことが今回の放送で分かったわけですが)
稀勢の里や豊真将は、必死で抑えている中にもどこか喜怒哀楽が透けてみえる。
そこが魅力なのだと思います。

というわけなので、琴奨菊よ。
今場所は緊張もあってかおのずと控えめになっているようだけど、
あのニコニコ顔は封印した方がいいと思うよ。
なんだかんだ言ってもお客はみんな古い日本人なのだから。
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テーマ : 大相撲
ジャンル : スポーツ

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はじめまして

楽しく読ませていただきました。稀勢の里ファン歴3年の者です。
先場所と今場所の横綱の下手な人情相撲のおかげで大関に昇進した琴奨菊に腹が立ち、納得がいかず色々飛んでいたところ、こちらに辿り着きました。
相撲協会のバレバレな茶番劇を見せられ、ほんとに怒りを通り越してゲンナリといった感じです。
ガチンコで頑張っている稀勢ちゃんが可哀想でなりません…
琴奨菊は人間性も元々好きじゃないし、稀勢ちゃんに歪んだライバル感情を持っているところが嫌です。
不人気の理由は、おっしゃるとおり花道奥のニタニタ笑いとカタフンだと思います。
大関になっても卑怯なカタフンでやるんですかね。
あ~嫌い!
「薬でも飲まされた子供のように…」に、爆笑でした☆
なんて的確な表現なんだ!(笑)
ずっと悶々としていたので、ありがとうございます。
稀勢ちゃんには何度も期待を裏切られ続け、だめだこりゃと思ってると、横綱を軽く吹っ飛ばしちゃったり…
何より、可愛いりんごほっぺで真っ直ぐ一生懸命な姿を見ると、やっぱり応援したくなる力士なんですよね~。
先を越されて死ぬほど悔しい思いをしてると思いますが、後から大関になっても追い越して横綱になればいいだけの話ですから。
琴奨菊は元々人気ないし、今がピークでしょうね。

モモさんへ

コメントありがとうございます。

稀勢の里は今頃悔しい思いをしていることでしょうね。
それでも今場所の大活躍。
琴奨菊に刺激された部分が大きいでしょうし、
来場所の大関取りもかなり有望と思えます。
素質や将来性はケタ外れなのに、ムラっ気もケタ外れという、
ほんとうに稀な力士ですね(笑)。
そのムラの部分がようやく取れてきた印象です。

で、琴奨菊なのですが、ワタクシ、彼は嫌い、というわけではないのです。
自分としては、あまりの不人気に、なにゆえ?と思い書いたのがこのエントリーでした。
花道奥の笑いは最近封印しているようなので、ま、いいかなと。

カタフンは…う~ん…まあ卑怯といえば卑怯なのですけど(笑)。
ただ個人的には自分が初めて好きになった力士が大関若嶋津で、
このひとが無茶苦茶なユルフンでした。大関のくせに。
なので(?)わたしとしては戦法の一つとして了解しています。
でも好みは分かれるでしょうね。

稀勢の里と琴奨菊の関係は、このさき色々ドラマがありそうです。
いずれ稀勢の里が綱取りに挑戦し、
それを阻止しようとするキセには強い大関琴奨菊…
という光景もぼんやり夢想したりするのですが。

お久しぶりです。
コメントありがとうございました。
琴奨菊は嫌いじゃないのに、悪く書いてしまってすみませんでした(汗)
あのー、質問なのですが。。。
スポーツ新聞を購読しようと思っているのですが、
大相撲を一番詳しく載せているのはどこの新聞でしょうか??
おわかりでしたら教えてください
m(_ _)m

モモさんへ

返答が遅れてしまってすみません。

>琴奨菊は嫌いじゃないのに、悪く書いてしまってすみませんでした

いやいや、全然そんな、気になさらないで下さい。
好き嫌いむき出しにして楽しめるのがネットの面白さですし。

>スポーツ新聞を購読しようと思っているのですが、
大相撲を一番詳しく載せているのはどこの新聞でしょうか?

う~ん、まあ、どこも似たり寄ったりのような気がします。
ただサンスポは他紙より相撲の扱いが少ないかもしれません。
私は個人的にスポニチが好きですが、全く好みの問題だと思います(笑)。
駅売りなどで読み比べてみるのがいいかもしれません。

…って、何のアドバイスにもなってないですね。すみません…

お返事くださりありがとうございます。
悩んだあげく、スポニチとニッカンを昨日から試読してどちらかに決めることにしました。
それはそうと、
鳴戸部屋ではとんでもないことが起こってしまい、胸を痛める毎日でした…
大関昇進で注目を浴びる予定だったのに、場所前に毎日泣き顔のキセノンを見ることになろうとは…。
でももうあとは頑張るしかないので全力で応援するのみです!
プロフィール

うぃぬっ

Author:うぃぬっ
相撲の好きな犬。新潟県在住。近眼。千代の富士の時代に相撲を見始め、若貴時代はヒネくれていたのであまり見ず、朝青龍のときにまた見始めて現在に至る。

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