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誰が白鵬を止めるのか(3)

白鵬ストッパーを考える前提として、
基本的に白鵬と同タイプ、右四つがっぷりの力士は
今の白鵬に対して勝ち目が薄い。
勝とうとすれば土俵の真ん中で組み合ったとき、
白鵬を上回る差し出争いのスキルを見せねばならない。
把瑠都にしても琴欧州にしても今のところ
それは難しい注文であろう。

そうなると中から、横から攻める力士が有望で、
必然的に今まであげた鶴竜、日馬富士などが候補にあがる。
あともう一人、そんなタイプの白鵬連勝ストッパーとして
私が期待をかけているのが上位キラーの安美錦。

9月場所は西の4枚目で対戦がなかったが、
8勝7敗と勝ち越しを決め、九州では前半戦で当る地位に戻ってくる。

過去に横綱昇進後の白鵬とは15戦して2勝。
勝ったのはいずれもおととしの事であり、去年からは安美錦の7連敗中である。
そこから考えるとあまり期待できないかも知れない。

何だか名前を挙げておいてだんだん弱気になってきたが、
先場所千秋楽の中継では、
来場所連勝中の横綱と対戦できるのを楽しみにしているという
この人の談話が紹介されていた。
安美錦が楽しみにしているということは、
見る側も相当期待していいはずである。たぶん。

幕内随一のくせもの安美錦の相撲でいつも感心させられるのは、
作戦を練りに練ってそれをイメージ通り遂行してゆくスキルの高さである。
平成18年の9月場所で白鵬を外掛けで破ったときのこと。
(今調べて気付いたのだが、あれはもう4年も前のことなのか。
もっと最近かと思っていたのだけれど)
立ち合いの突っ張り合いから安美錦は二本さして、
白鵬得意の左上手をゆるさない。
慌てた白鵬は左から強引な小手投げをうってきた。
するとそこにつけこんで安美錦は右から外掛けを放ち、
これがドンピシャで白鵬を横転させたことがある。

勝利後のインタビューでは、
上手が取れないと白鵬が小手で振ってくるのは、出げいこなどで研究済みだった…
と明かし、さすが安美錦と観るものをうならせてくれた。

さる9月場所でも琴欧州との対戦に際し、取り組み前のインタビューで
「右上手を浅く取って相手に左をささせ、右へ体を開いて出し投げ…」
と作戦を明かしており、これがもうほとんどそのまま決まってしまう。
さすが安美錦とやはりうならせてくれた。

もっとも今の白鵬からは、かつてのように
いい格好になれないと強引に投げを打つような
悪癖は影をひそめつつある。
今年にはいって3回あった対戦でも、
右差しから両差しで攻めようとする安美錦を
白鵬は慌てず受けとめ、揺さぶって右四つになって寄り切り、
あるいは低く構えての上手投げなどで落ちついて捌いている。

ちょっと難しいかな、とも思う。
しかしどうしても期待してしまうのである。

白鵬の今回の記録を止めたものは、
過去の双葉山に対する安芸ノ海、大鵬に対する戸田、
千代の富士に対する大乃国同様、相撲史に名を刻むことだろう。
いっぽう膝の調子などをみている限り、
安美錦がこの先大関となって相撲史に名を刻むのは
あまり期待できそうにない。

ならばせめて、あの白鵬の記録を止めた一番として、
後世に語り継がれるような相撲を安美錦が演じ、
相撲史に名関脇として名を残して欲しいものだ。

もうほとんど願望なのだが、
やってくれないかな…

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テーマ : 大相撲
ジャンル : スポーツ

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プロフィール

うぃぬっ

Author:うぃぬっ
相撲の好きな犬。新潟県在住。近眼。千代の富士の時代に相撲を見始め、若貴時代はヒネくれていたのであまり見ず、朝青龍のときにまた見始めて現在に至る。

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