スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

文芸春秋10月号・白鵬インタビューを読む(3)

昨日書いた話はどうも難しいので、また日を改めて。
今日はインタビューの別な部分を。




双葉山を尊敬している、というのは白鵬が常々語っているところ。

「大阪の溜会(後援組織)の会長が、八十四、五歳なんですけど、
双葉山を(直接)知ってるんです。私が(双葉山に)似てたみたい。
私が関脇のころですかね、いろんな話をしてくれて。
聞くだけ聞いてたけど、(最初は)よく分らなかった。」



三役のころの白鵬は、双葉山よりむしろ貴乃花フリークだった印象がある。
中継のさなか、仕切り時間にアナウンサーが
「今、白鵬はよく横綱貴乃花のDVDをよく観ているそうです…」と近況を紹介する。
すると土俵上の白鵬は、いかにもといった調子で
あの遠くを見つめるような独特の表情を真似ている。
わたしは「うわぁ、なりきってる」と思いながら冷ややかに観ていたものだった。
(嫌な相撲ファンだ)

しかしそこから、
どんな相手も慌てず捌き、最終的には自分の形に持っていく貴乃花の横綱相撲を
自分のものにしていったのだから凄い。
形から入るタイプの人なのだろう。
もちろん日頃の稽古という基盤があってこその話なのだが。

で、インタビューの続き。

「でも、横綱に昇進してから、興味を持ったんです。
本とか、ビデオで、ああ、すごい人だなと。
自分が体験して、横綱の地位に上がらないと分からないことがあるじゃないですか」



二場所連続優勝を果たし、新横綱として登場した平成19年の7月場所。
白鵬は前場所の全勝優勝から順調に白星を連ねていくが、
10日目琴光喜に敗れると人が変わったように突然調子を落とし、結果的に11勝4敗。
星三つもの差で朝青龍に優勝を譲っている。
張り詰めていたものがプチンと切れたのだろう。
このあたりが「横綱の地位に上がらないと分からない」ところなのかも知れない。

克服のため、白鵬はどうしたか。
やはり形から入ったようである。

「(一番学んだことは)双葉山さんの普段の所作だね。
(取組前でも)今から戦うという人間の顔じゃないんだよね。
連勝記録中の横綱と言ったら、普通は緊張感が顔に出ちゃうじゃないですか。
(当時の)ビデオとか見てると、双葉山さんには、まったくそれがないよね」



たしかに双葉山の映像を今日目にすると、本当に飄々とした印象がある。
白黒で画像が荒いから、という訳ではない。
おそらくハイビジョンで観ても同じ印象を与えていたことだろう。
今の白鵬が目指しているのは、あの雰囲気なのだ。

確かに横綱となって時がたつにつれ、
仕切っている時の白鵬からは貴乃花くささ(といっては失礼なのだが)も薄れてきた。
坦々と仕切りを繰り返しながら時間一杯を待つあの顔は、
双葉山のそれを意識してのものなのだろう。

もちろんあの独特の、菩薩のような表情には至っていないが、
白鵬なら本当にいずれ到達しそうだ。



映像で見る国技大相撲 18 昭和11~20年(1936~19 (ベースボール・マガジン社分冊百科シリーズ)映像で見る国技大相撲 18 昭和11~20年(1936~19 (ベースボール・マガジン社分冊百科シリーズ)
(2010/09/21)
不明

商品詳細を見る


スポンサーサイト

テーマ : 大相撲
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

うぃぬっ

Author:うぃぬっ
相撲の好きな犬。新潟県在住。近眼。千代の富士の時代に相撲を見始め、若貴時代はヒネくれていたのであまり見ず、朝青龍のときにまた見始めて現在に至る。

リンク
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
参加中
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。