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「アーッ!」が更なる「アーッ!」を生む


糸井重里さんの「ほぼ日」が好きでよく見るのだが、ちょっと前に面白い記事があった。

「反省しない」方がいい?

語っているのは西條剛央さんという早稲田大学の先生。「構造構成主義」という何だかムツカシそうな学問をやっておられる方。読んでいるとどうも哲学やら心理学やらを学際的に研究するものらしい。

ともあれ興味深いのは記事の後半。


西條
 本で読んだのですが、マイケル・ジョーダンは
「優勝のかかったフリースロー」
みたいな場面では
何千回、何万回も練習してきたシュートを
いつもどおりに打つだけで
「結果はまったく考えない」と言うんですが‥‥。

──ええ。

西條
仮に外したとしても「ぜんぜん反省しない」
とまで、断言しているんです。

── え、ふつうの人なら「猛省」しそう。

西條
でしょう?

「何やってるんだ、俺は!」
「次こそ!」みたいに、ですよね?

それまでは、かくいう僕も
自分なりに「反省」していたんですけど、
この話を読んでからは
かえって逆効果だと気づきました。

── どうしてですか?

西條
失敗の「悪いイメージ」を
繰り返し、
自分に植え付けることになるからです。

──あー、イメージトレーニングの逆で。

西條
ですから、真面目な選手ほど
何度も何度も、繰り返し「反省」することで
同じように大事な場面で
また、同じようなミスをしちゃうんです。


── 悪いイメージがこびりついちゃって。

西條
逆に、僕の経験から言っても、
精神的に強い選手って、
試合に負けても
けっこう「あっけらかん」としている。

実は、あまんり気にしてないというか、
「負けちゃったけど、
 やるだけやったからしかたねーかー」
みたいな。

──そうなんですか。

西條
もちろん、技術的な面については
改善を繰り返さなければ、上達しません。

何が言いたいかというと
つまり「反省」もひとつの「方法」なので
無闇やたらにすればいいってものではない、
ということなんです。



もちろん個人として、我とわが身に照らし合わせ思うところも多々あるのだが。相撲ファンとして読んでいると、どうしてもこの人のことが頭に浮かんでしまう。



もちろん真ん中の人のはなし。間違っても左側の前髪命のお兄さんではなく。

昨年9月場所の記事。

稀勢の里「アーッ!!クソッ!!」/秋場所

<大相撲秋場所>◇13日目◇27日◇東京・両国国技館

(抜粋) またしても、期待はため息に変わった。大関稀勢の里(27=鳴戸)は関脇豪栄道(27)に押し出されて、3敗目を喫した。これで再び自力優勝の目は消滅。悲願の初優勝の可能性は大きく遠のいた。横綱白鵬(28)は大関鶴竜(28)を下して1敗をキープ。2敗はいなくなり、両者が直接対決する今日14日目に白鵬が勝てば、4場所連続27度目の優勝が決まる。

 何度目だろうか。稀勢の里に向けられた期待が、ため息へと変わるのは。館内の空気が、一気に沈んだ。その痛みは、本人が一番分かっていた。「アーッ!! クソッ!!」。風呂場に入る直前に叫び、中では「アーーーッ!!」と2度、絶叫した。顔は怒りで真っ赤。最後まで一言も発しなかった。帰り際、白鵬の相撲を画面で見つめる目は充血していた。みけんには、深いしわを刻んだままだった。



今年9月場所の記事。

稀勢、汚名残す屈辱的黒星に「アーッ!」

<大相撲秋場所>◇11日目◇24日◇東京・両国国技館

 (抜粋)大関稀勢の里(28=田子ノ浦)が屈辱にまみれた。初土俵から5場所目の新入幕逸ノ城(21=湊)に立ち合いで変化されると体が泳ぎ、はたき込みにばったりと落ちた。大関戦の最速白星を許し、歴史に汚名を残してしまった。

 伏線は立ち合う前にあった。立ち合いが合わず、新入幕力士を相手に2度も待った。9日目に敗れた豪栄道戦とまったく同じで、硬さが目立っていた。

 左腕にはテーピングが施されていたが、その痛みを感じる間すらない3連敗。引き揚げる際や風呂場で「アーッ!」と大声を上げ、支度部屋では両腕を組んで険しい表情。言葉を発することはなかった



場所中幾度となくニュース記事で目にする、稀勢の里の「アーッ!」。ここぞという場面で毎度毎度見事に期待を裏切り、ファンからは「Mrガッカリ」の異名を頂戴している。しかし一番悔しいのは当人であるのは、よく伝わってくる。反省猛省しているのもよく分かる。

ただ今回の西條センセイのお話など読んでいると、むしろそれが逆効果に働いているようで。結果を悔み、二度とこんなミスはするまいと心に決めれば決めるほど、同じようなミスを繰り返す。大一番、勝ち急いでつっかける、体勢不十分で強引に前に出る。結果墓穴を掘る。負けて猛省。次こそ、と思う。ところが猛省がネガティブなイメトレになっている。また大事な星を落とす。負のスパイラルにどんどん落ち込んでいく。

以前私はこんな記事も書いたが、ベースボールマガジン社の計らいも、生真面目な稀勢の里には逆効果だったのかもしれない。ここ一番に敗れても「ま、こんなこともあるさ」と飄々としていられる人の方が強いのだろうな。




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プロフィール

うぃぬっ

Author:うぃぬっ
相撲の好きな犬。新潟県在住。近眼。千代の富士の時代に相撲を見始め、若貴時代はヒネくれていたのであまり見ず、朝青龍のときにまた見始めて現在に至る。

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