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高砂部屋ホームページに見る相撲論


よく力士の稽古について、
筋力をつけるには何よりも四股、テッポウといった
昔ながらのトレーニングが一番よいと言われる。

バーベルなどの器具を使うやり方もよいが、
あくまで補助的なもの、基本は四股テッポウ。
親方や力士へのインタビューなどを見聞きすると
決まって出てくる言葉である。

一見、器具を使うほうが負荷も自在にかけられるし
効果的ではないかな、と思える。
どういうことかしらん、と昔から疑問だったのだけれど、
高砂部屋のホームページに面白い記述が。

20代の頃、押す力を強くするにはテッポウよりもベンチプレの方が効果的だと考えていた。より大きな負荷をかけることこそが強くなるためのトレーニングだと思っていたから、せいぜい上半身の重さしかかからないテッポウよりも、130kg、140kgと重さを高めていけるベンチプレスをガンガンやった。Max150kgくらい上がるようにもなったが、それに比例して相撲での押す力が増したわけではなかった。

ベンチプレスとは文字通り、ベンチの上に仰向けに横たわりバーベルを胸の上で挙げるトレーニングである。上半身を鍛えるのには大変有効で、太い腕や厚く逞しい胸板をつくってくれる。筋肉に、より効かせるためには上半身のみでバーベルを挙げたほうがいいし、Maxに挑戦するときには全身弓なりになり歯を食いしばって血管が切れんばかりの形相になってしまうのが常である。動かないベンチが体を支えてくれるから必死に弓なりになって力を出しても大丈夫だが、滑る土俵の上で動く相手に対しては、墓穴を掘りやすい力の使い方になってしまう。

同じように押す動作だが、ベンチプレスは、動かないベンチの上でバーベルを押して動かす。一方テッポウは体を動かして、動かない柱を押す。ベンチプレスは動かないベンチを支点にして、また床に着いた足で踏ん張り、作用反作用で重いバーベルを押し上げる。バーベルは上に挙がるが、体には逆に下向きの力が作用している。テッポウは右手で押すとき、右腰、右足が一緒に前に出る。押す向きと体の動く向きが同じになる。体の使い方は反対になってしまう。

           (HYPER高砂部屋「今日の高砂部屋」平成22年12月14、15、17日の記事より)

高砂部屋ホームページ管理人、松田マネージャーの手によるもの。
琉球大学で物理学を専攻したのち角界入りした変り種で、
体が小さかったため番付こそ三段目どまりだったが、
得意の力学を相撲に応用し、一ノ矢の四股名で46歳11ヶ月まで現役を続けた人である。

作用反作用という言葉で相撲を語ってしまうところがサスガ物理学士。
こう書かれると、あっ成程と納得させられる。

確かに上半身筋骨隆々とした力士が、
四つ身になって力の入ったときに
妙に反り返ったり腰高だったりする場面をチラホラ見る。
特に鳴戸部屋の力士にそんな傾向があるように素人目には映るのだが、どうだろう。

相撲部屋のホームページ、ブログは
力士の日常などが事細かに綴られていて、楽しいものが多い。
しかし土俵上の取り口や、稽古の意味などを
こうして実体験を交え理論立てて説明してくれるのは、
この高砂部屋のホームページぐらいだろう。
相撲ファンにはありがたいサイトの一つ。


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元・一ノ矢

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うぃぬっ

Author:うぃぬっ
相撲の好きな犬。新潟県在住。近眼。千代の富士の時代に相撲を見始め、若貴時代はヒネくれていたのであまり見ず、朝青龍のときにまた見始めて現在に至る。

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